社会人になって、仕事に少し余裕が出てくると
何か新しい趣味を始めてみたいな」と思うことありませんか?
私自身、大人になってからずっと憧れていたバイオリンを始めました。
でも最初は、教室に通うべきか、独学で挑戦してみるか…正直すごく悩みました。
今回は「大人からバイオリンを始めたいけど、独学でもできるのかな?」と考えている方へ、
実際に始めてみた私の体験談を交えながら、感じたことを正直にお話ししたいと思います。
大人からバイオリンを始めるとして独学は可能なのか
独学で始めるのは正直「難しい」と思っています
まずは、バイオリンを始める前の私の音楽経験を少し紹介しておきます。
- 5歳〜18歳まで約13年間ピアノを習っていました
- 楽譜はある程度スラスラ読めます
- 高校時代にバイオリンを少しだけ(数ヶ月)触った経験あり
- フルートを独学で数年間練習していたこともあります
こんなふうに、ある程度の音楽経験と「楽譜を読む力」があった私でも——
大人になってからバイオリンを完全独学で始めるのは、正直かなり難しいと感じました。
独学が難しいと感じた理由
今はSNSやYouTubeなどで、初心者向けのバイオリン講座や教本、構え方や弾き方の動画がたくさん出てきますよね。
昔に比べて「とりあえず独学で始めてみる」というハードルはかなり下がっていると思います。
でも、いざ始めてみると、バイオリンの独学が難しい理由を痛感しました。
一番の特徴は、ピアノやフルートのように「ここを押さえればこの音が出る」といった目印がないこと。
バイオリンにはフレットがなく、指の位置や角度が少しずれただけで音程がズレてしまうんです。
私はピアノを13年、フルートも独学で少し経験していたのである程度は楽譜も読めますし、音楽には慣れている方でした。
それでも、綺麗な音が全然出ない現実には正直ショックを受けました…。
さらに言えば、音程が合っているだけでは “いい音” にはならないんですよね。
弓の角度や速さ、右肘の高さ、力の入れ方。
そういった細かな要素が複雑に絡み合って、初めてバイオリンらしい音になります。
そして困ったことに、それらは初心者の自分ではなかなか気づけません。
どこが間違っているのか分からないまま練習を続けてしまい、クセが染みついてしまうことも…。
「あれ、バイオリンってこんな音だったっけ?」と、気持ちが折れそうになったことも何度もあります。
でも、教室に通うようになってからは違いました。
先生にその場でフォームや音の出し方を直してもらえることで、自分では気づけなかった部分に気づけたり、お手本の音を間近で聴くことで「こんな音が出せるようになりたい!」というモチベーションを取り戻せたり。
バイオリンって決して安い楽器ではありません。
だからこそ、せっかく始めるなら遠回りせずにできるだけ効率よく楽しく上達したいと思うんです。
そういった意味でも私は、少なくとも最初の1〜2年くらいは教室に通ってみることをおすすめしたいです。
それでも独学で頑張る人へ、少しだけアドバイス
とはいえ、さまざまな理由や事情でバイオリン教室に通うのが難しい方もいますよね。
「それでも独学でバイオリンを始めてみたい」
「自分のペースで楽しみながら続けたい」
そんなふうに思っている方へ、5年間教室に通っている私から、少しだけアドバイスをお届けできたらと思います(ちょっと偉そうだったらすみません…!)。
まずは、初心者向けのバイオリン楽譜を1冊用意することをおすすめします。
CDがついているタイプやYouTube動画が多く出ているもので、正しい音を耳にインプットしながら少しずつ真似して弾いていくのが良いと思います。
一冊を繰り返し練習しながら、少しずつ次のレベルへ進んでいく。
焦らず、でも前に進んでいる実感を大切にしてくださいね。
そしてもうひとつ、「いきなり音階練習だけをやる」のはおすすめしません。
(もちろん、基礎練習が不要という意味ではないですよ!)
私自身の経験ですが、まずは簡単な曲を通してバイオリンの音に慣れ、
「楽しい!」と感じてから基礎練習に入った方が、モチベーションが続きやすいと感じています。
基礎ってどうしても地味で退屈に感じることが多いので、最初から「つまらない」と感じてしまってやめてしまうのはすごくもったいないです。
あと、チューナーで正しい音の位置を確認して指板にシールを貼るという方法もおすすめです。
いわば疑似的なフレットを作ることで、音程の目安が分かりやすくなり、初心者の独学バイオリン練習がずっと楽になりますよ。
私が教室に通ってよかったと思う理由
私がバイオリン教室に通っていて「本当によかった」と思う理由は、
毎週、先生(プロ)の演奏を “生で聴ける” ことです。
同じ曲でも、スマホ越しに聴くのと生演奏で聴くのとではまったく印象が違います。
音の響きが空間に広がって、身体にじんわりと伝わってくる感じ…
「ああ、バイオリンってこんなに美しい楽器なんだ」と、毎週のように感動しています。
わからないことをその場で直接教えてもらえるのももちろん大きなメリットですが、
それ以上に “音楽を体感できる環境” があることが、私にとっては何よりの魅力でした。
また、バイオリン初心者は自分だけじゃないんだというのが見える環境も、教室の良さのひとつです。
レッスンの前後にちらっと他の生徒さんの様子を見たり、先生との何気ない会話の中で、
「私もまだまだだけど、みんなも頑張ってるんだな」と自然に励まされています。
年に一度の発表会では、同じくらいのレベルの人たちの演奏を聴くこともできて、
比べるというよりは、「こんなふうに表現できるんだな〜」と刺激を受けたり、純粋に楽しんだりしています。
教室に通っていると、音楽の楽しさや奥深さを自分の耳と心で実感できる瞬間が増えていきます。
これが長く続けるモチベーションにもなっています。
大切なのは「楽しい」と思える方法を見つけること
ここまで、バイオリン教室に通うことの良さを少し強めに語ってしまいましたが…
最終的に大切なのは「自分が楽しいと思える方法で続けること」だと私は思っています。
音楽って、楽しめるからこそハマっていけるし、ハマることで、自然と上達していけるものだと思うんです。
「好きでいること」がバイオリン上達へのいちばんの近道。
教室に通うかどうかにこだわるよりも、まずは自分のスタイルで始めてみるのが一番です。
もし独学で始めてみて「もっと上手になりたいな」「生の音を体感してみたいな」と感じたら——
そのときが、教室に通ったりオンラインレッスンを検討してみるタイミングかもしれません。
画面の前で悩んでいるあなたへ。
バイオリン、すごく楽しいですよ。
ちょっとでも気になっているなら、ぜひ一度その音に触れてみてください。
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